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第45回園田ジュニアカップ レポート

開催日 2016年12月31日(土)
場所 園田競馬場
条件 サラブレッド系2歳
距離 1700m

レース結果

 田中範厩舎が層の厚さをまざまざと見せつけた。ホープクリスエスの回避でトーンダウンするかと思いきや、秘密兵器マジックカーペットが見事に代役を果たした。これで3戦3勝。年末の大一番を制して、最優秀2歳馬の座に大きく近づいた。パワフルでスケールの大きな走りは、確かな将来を予見させるに十分の逸材。ニューヒーローロの誕生だ。2着にはブレーヴコールが逃げ粘った。ここ2走の凡走で評価を下げていたが、人気薄の実力馬の怖さをまざまざと見せつけた。重賞2勝目を狙ったナチュラリーは3着止まり。3歳三冠路線を戦い抜くには中距離の走りを会得する必要がある。管理する田中範師は安堵の表情で「クラブの馬なので責任重大。強行軍なので直前まで出否を迷ったが、馬の力を信じて使った。結果を出してくれてやれやれ。しばらくゆっくりさせて、兵庫ダービーから逆算したローテを組む予定」。
 1着=マジックカーペット(田中学騎手)少しスタートで遅れたが、いい位置に潜り込めた。3コーナーでも手応え抜群で、楽に4コーナーに入れた。逃げた馬のしぶとさに苦労したが最後までしっかり伸びてくれた。初めて乗ったので何とも言えないけど、まだまだ奥がありそう。
 2着=ブレイヴコール(吉村智騎手)ゲートも出たし楽に行けたのに、前半かなり競られたのが誤算。それを思えば頑張ってます。負けたけど内容はこれまでで一番。
 3着=ナチュラリー(下原理騎手)勝ち馬の能力は前走で把握してたつもり。僕のも良くなってたし、実際いい感じで行けたんですが。きょうのところは相手が上。距離は短いほうがいい。
 4着=イオタイザン(杉浦健騎手)位置取りはあんなもんでしょう。ただ、前走とは相手が違うので、同じように乗っても3コーナーできつくなった。もう少しスムーズに立ち回れるようにならないと。
 5着=オレハツライヨ(板野央騎手)外からバンバン行かれてあわただしくなった。ああなると行くしかない。じっくり乗ってればもう少し前へこれたかも。
 6着=チャイムクラウン(寺地誠騎手)終いに賭けるレースをしたいのに、ペースが速いので早めに動かざるを得ない。いつもほど切れなかったのはそのへんが原因。
 7着=ヴィップデライト(笹田知騎手)大幅なメンバー強化で初距離。前半少し力んでハミを噛んでたけど、最後までしっかり走ってます。学習能力の高い馬なので今後に期待ですね。
 8着=キョウトブッサ(竹村達騎手)素質のある馬ですが、ちょっと伸び悩んでる感じ。千七も少し長い気がします。
 9着=セカンドインパクト(田野豊騎手)千二を続けて使ったので馬が距離延長に戸惑ってた。外枠も厳しかった。千四のクイーンセレクション(1月19日)で巻き返したい。
 10着=クールレオ(大山真騎手)外から次々に馬がきて、かなり厳しいレースになった。キャリアの浅さがモロに出たけど、この馬の能力はこんなもんじゃない。
 11着=ラダムドゥラメール(宮下康騎手)ブリンカー着用で馬がぴりぴりしてた。初めて乗ったし効果があったかどうかは分からないけど、いずれにしてもこのメンバーではね。
 12着=マサルーキー(鴨宮祥騎手)相手が悪すぎた。結果は仕方がないですね。馬はよく頑張ってます。

PROFILE

瀬藤治人
せとうはると

大阪スポーツ記者
86年4月専門紙記者となり、園田・姫路競馬のトラックマンとして活躍。04年に大阪スポーツの記者となる。長年の経験と鋭い分析による予想には定評がある。