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第18回園田クイーンセレクション レポート

開催日 2017年1月19日(木)
場所 園田競馬場
条件 サラブレッド系3歳牝馬
距離 1400m

レース結果

報知新聞社賞・第18回「園田クイーンセレクション」は19日、園田競馬場のダート1400メートルで3歳牝馬12頭によって争われた。名古屋のカツゲキマドンナ(5番人気)がゴール前で差し切って重賞初勝利。木之前葵騎手(23)は通算重賞5勝目。兵庫競馬では初めて女性騎手による重賞制覇となった。2着には1番人気のスターレーン、3着には7番人気のチョウキャプテン。3連単は16万8050円の高配当になった。

 前に行くことが絶対条件の馬場。このレースも同様に4コーナーで1~3番手にいた馬で決着した。スタート直後に明暗を分けるポイントがあった。2番人気のアナザードアは外から笠松のオパールノユメに寄られ、大きく位置取りを下げてしまう。もまれては力を発揮することはできず、しんがりの12着に敗れた。「デリケートな牝馬なので不利を受けてしまっては…」と森澤友貴調教師は不完全燃焼の一戦を振り返った。

 レース前に「気のいい馬で、すんなり先行することが条件」と田中道夫調教師が話していたチョウキャプテンが先手。結果は3着だったが、直線でも盛り返す場面があり7番人気ながら大健闘の3着。今年、2000勝を目指すベテランの永島太郎騎手が存在感をアピールした。

 そんな馬場を味方に2番手から進め、直線では一度は先頭に立った1番人気のスターレーン。そのまま押し切るかのように見えたが、外からカツゲキマドンナの急襲を受けて結果は2着。「抜けて遊ぶような面があると聞いていました。先頭に立って、そんな面が出てしまって…」と赤岡修次は悔しそうな表情。兵庫若駒賞に続いて、またも鼻差惜敗で重賞を逃したが、能力の高さは十分に示している。先行のスタイルでレース運びが安定しており、順調に走っていれば、いずれ重賞勝ちのチャンスは巡ってくるだろう。

 勝ったのはカツゲキマドンナ。名古屋のアイドルジョッキー、木之前葵騎手は馬場の読み、位置取りなど完ぺきだった。ゴール前では外から一気に伸び、大先輩の赤岡騎乗のスターレーンを鼻差でかわした。1月1日の尾張名古屋杯(カツゲキライデン)に続き、早くも今年の重賞2勝目。デビュー5年目で200勝を達成し、年女となる2017年は飛躍の年になりそうだ。大声援を受けてウイナーズサークルに向かった木之前。観客に向かって手を振り、インタビューではハキハキとした受け答えでスタンドを沸かせた。

 「追い切りの手応えがすごく良かったので、少し自信はありました。(重賞8勝の)カツゲキキトキトの妹で最近、幼さが抜けて成長してきました。でも、ゴール前は負けたと思ったので、勝ったことを知ったときはビックリしました。まだまだ技術が未熟なので、私の力で勝ったとは思いません。馬の力で勝たせてもらったと思います。私の力で勝った言ってもらえるよう、これからも技術を磨いていきたいです」

 このあとは地元名古屋の梅桜賞(1月31日、ダート1800メートル)を視野に入れる。人馬ともさらに力をつけ、今年の3歳牝馬路線を盛り上げることを期待したい。

PROFILE

内尾篤嗣
うちおあつし

スポーツ報知記者