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第20回兵庫チャンピオンシップ レポート

開催日 2019年5月2日(木)
場所 園田競馬場
条件 サラブレッド系3歳
距離 1870m

レース結果

 ダート界にニューヒーローが誕生。2日、園田競馬場で行われた第20回兵庫チャンピオンシップは単勝1.1倍の圧倒的な1番人気に支持されたクリソベリル(栗東・音無厩舎)が前評判通りの強さを見せつけ快勝。走破時計もヴァーミリアンがマークしたレコード(平成20年・JBCクラシック・1分56秒7)にコンマ6秒差と、この時期の3歳馬にしては秀逸。最後は流していたことを思えば相当な能力で兄のクリソライトを彷彿させる大物感がある。2番人気のヴァイトブリックが2着に入る本命決着だったが、3着に7番人気の地元馬バンローズキングスが激走して3連単は好配当。
 管理する音無師は「ジョッキーを信頼しているので特に指示はしていない。12番が強いとだけ伝えたんだが、それより前で競馬してたんで安心して見ていられた。今後のローテはオーナーサイドが決めることだけど、ジャパンダートダービー(大井・7月10日)になるんじゃないかな」。
 1着=クリソベリル(ルメール騎手)外から積極的に行くつもりだったがスタートも決まっていい位置が取れた。大きな馬で跳びも大きいけど道悪は問題なかったし、コーナリングもスムーズだった。4コーナーで気合を入れたらすごい瞬発力。長い脚を使えるのは一番の強み。順調に成長してくれればダートの大きなところを勝てそう。
 2着=ヴァイトブリック(戸崎騎手)勝ち馬より前で競馬をしたかったのに、あんな展開になったのでじっくり乗るしかなかった。負けたけど砂を被っても平気だったしそれなりに収穫はあった。
 3着=バンローズキングス(吉村智騎手)気分良く走りすぎて、最後はバテると思ってたのに3コーナーでもすごい行きっぷり。さすがに先着された2頭とは手応えが違ってたけど、4コーナーも馬群を割ってきた。これだけ走れば十分でしょう。
 4着=エナキョウ(吉原寛騎手)無理やりゲートを出そうとすると反抗するので、前走のこともあるし今日は尻尾を持ってもらった。それでもあのスタートですからね。出てれば3着はあったのでは。まだ体がゆるいしテンションも高い。力はあるのにもったいない。
 5着=メスキータ(松山騎手)少しレース間隔が空いたのが良かったのかも。最後はいい脚を使ってくれました。相手関係を考えればよく走ってます。これからもっと良くなると思います。
 6着=ゴールドラグーン(和田騎手)道悪で少し滑ってたし、向こう正面で外からこられて脚を使わされた。4コーナーまで頑張ったけど外から被せられたら止まった。
 8着=ナラ(筒井勇騎手)小柄な牝馬。間隔が空いたのが良かったのだろう。思った以上にしっかりついて行った。
 9着=ベストプレゼント(笹田知騎手)頑張って前を追いかけてくれました。相手関係を考えれば決して悲観する内容ではないです。
 10着=インペルフェット(永井孝騎手)もちろんメンバーは強いのですが、中距離だと掛かってどうしようもない。
 11着=クウミリマ(高畑皓騎手)初めての距離なので無理せずじっくり乗った。この馬なりに直線も伸びてました。
 12着=フィエールデエス(石堂響騎手)無理せずペースを守って走ることを心がけた。いい経験になったのでは。

PROFILE

瀬藤治人
せとうはると

大阪スポーツ記者
86年4月専門紙記者となり、園田・姫路競馬のトラックマンとして活躍。04年に大阪スポーツの記者となる。長年の経験と鋭い分析による予想には定評がある。