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第59回六甲盃 レポート

開催日 2021年6月3日(木)
場所 園田競馬場
条件 サラブレッド系4歳以上
距離 2400m

レース結果

伝統の長距離重賞、日刊スポーツ賞「第59回六甲盃」(2400メートル)は船橋から遠征した2番人気のトーセンブルが差し切り、重賞17回目の挑戦で悲願の重賞初制覇。下原理騎手が見事に代打騎乗に応えた。勝ち時計は2分40秒6。

レースは大井のホーリーブレイズが軽快に逃げて終始淀みなく流れた。2番手にジンギ、勝ったトーセンブルは好位5、6番手を追走した。「前のラインにジンギがいたし、逃げた(ホーリーブレイズ)のもスムーズに行くとしぶとそう。道中はその2頭を見ながら進めました」と下原騎手は折り合いに専念した。

 向正面から先行集団のピッチが上がると、下原騎手も勝負と見て激しく手が動く。最後の直線では逃げ粘るホーリーブレイズ、外から追い上げたジンギ、トーセンブルの3頭がデッドヒートを繰り広げたが、手応えで上回っていたのはトーセンブル。大外一気に突き抜けて頂点に立った。
「ジンギに並びかけたときには勝てると思いました。いいチャンスをいただいた陣営に感謝しています」と下原騎手は大役を果たして胸をなで下ろした。

 山中尊徳調教師は開業14年目でうれしい重賞初制覇。「トーセンブルとは2歳の早いうちから重賞に何度も挑戦してきたし、何かひとつタイトルを取らせたかった」と感無量だった。次走は未定だが、「丈夫な子ですし、また来年も六甲盃に挑戦できれば…」と連覇に挑む可能性を示唆した。

 2着に敗れたジンギは初めての2400メートルでもいつもの走りを披露したが、最後は半馬身及ばなかった。「しっかり走れている。感じは良かったけど、最後は前の馬を追っかけた分の差かな」と田中騎手は悔しさをにじませた。

 3着は逃げた大井のホーリーブレイズ。最後は上位2頭の決め手に屈したが、持てる力は存分に発揮した。真島大騎手は「この前使ったときは返し馬で硬さを感じたが、今回はしっかり動けていて雰囲気は良かった。切れる馬ではないので早め勝負に行ったが、最後は後ろから来た馬が強かったですね」と振り返った。

PROFILE

松本健史
まつもとたけし

日刊スポーツ